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ソーシャルビジネス推進イニシアティブ委員からのメッセージ
ソーシャルビジネス推進イニシアティブ委員の方々から寄せられたメッセージをご紹介します。
藤田 和芳氏
NGO大地を守る会 会長/株式会社大地を守る会 代表取締役社長
次世代の社会システムや経済システムにおいて多様性が存在するスキームをつくる
世界はグローバリズムから多様性の時代へ変わろうとしています。多様性が地域の中で認められて保障される、多様性の中でビジネスや雇用が生み出せるような枠組みが必要です。ピラミッド型の社会や産業、教育、医療など全てが画一的な構造の中で、次の時代の新しい社会・経済システムの芽をつくること、多様性が存在するスキームをつくることが必要です。
大地を守る会は株式会社化していますが、株主に対してただ個人的な配当や利益を還元するために存在するのではありません。株主は、日本の第一次産業や環境を守ることに期待をして当社に投資しています。ですから、大地を守る会は、環境に負荷を与えない農業の実現や第一次産業を守るという社会的なミッションを達成するために活動しています。しかし、環境に負荷を与えない農業をすることが今日の社会の中では極めて難しいので、別の新しいビジネスとして生産技術や流通システム、消費者の価値観を変えながらビジネスモデルを構築していく必要があります。ビジネスそのものが社会を変革するという意味では、ソーシャルエンタープライズやソーシャルビジネスなどと表現することができるかもしれません。
現在、ソーシャルビジネスパートナーとして百貨店と提携しています。環境負荷を与えない農業や第一次産業を守るということを、流通システムや百貨店の消費者の価値観の転換を通じて共に行っています。また、競合他社とのパートナーシップによる取り組みも実施しています。国内で収穫できないものはフェアトレードと連動していますが、海外の生産者を資金面で支援するためにグラミン銀行のような仕組みを考えており、4月からの始動に向けて取り組んでいます。この取り組みにおいては、競合関係にある団体ともパートナーシップを組み、ソーシャルビジネスのアジア版をつくっていこうと考えています。
グローバリズムの名のもとに、世界を画一的な方向へ持っていこうとする試みはあらゆる分野で破綻し始めました。アメリカでブッシュ政権からからオバマ政権に代わったことは、世界がまさにグローバリズムから多様性の時代へ変わろうとする兆しなのかもしれません。この大不況の中では、画一的な枠組みは通用しないと思います。多様性が地域の中で認められて保障される、多様性の中でビジネスや雇用が生み出せるような枠組みが必要です。
これからの地域興し、ビジネスによる地域振興は、地域の中にベンチャーが生まれて大企業に成長していくということではないと思います。ピラミッド型の社会や産業、教育、医療など全てが画一的な構造の中で、次の時代の新しい経済システムの芽をつくること、多様性が存在するスキームをつくることが必要です。皆が中央に向かうのではない産業構造のつくり方が目指され、そこに雇用やベンチャーが生まれること、無骨な中にも生き生きとした、そういう地域経済が必要だと思います。
新しい生産技術と新しい流通システム、それを受け入れる新しい(消費者の)価値観・文化が揃ってはじめてビジネスと雇用が生まれます。ソーシャルビジネスは、次世代の社会システムや経済システム展望するような芽をつくっていくものです。

藤田 和芳氏
NGO大地を守る会 会長/株式会社大地を守る会 代表取締役社長
1947年岩手県生まれ。1975年に有機農業普及のためのNGO「大地を守る会」設立に参画。1977年には、大地を守る会の流通部門として、社会的企業のさきがけとなる「株式会社大地」(現・株式会社大地を守る会)設立。有機農業運動をはじめ、食糧、環境、エネルギー、教育等の諸問題に対しても活動を展開し、世界各国の農民との連携も深めている。現在、大地を守る会会長、株式会社大地を守る会代表取締役。著書に『ダイコン一本からの革命』(工作舎)等。

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