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不採算の病児保育事業を「脱施設型」「共済型」モデルで収益を安定化
特定非営利活動法人フローレンス(東京都中央区)
子育て支援・高齢者対策等の地域住民の抱える課題に取り組むもの
子育て支援

特徴/ポイント
・「脱施設型モデル」による経費の削減
・「利用者共済型モデル」による収入の安定化
・理念重視の経営と、外部プロフェッショナルの活用
事業概要
病児保育を行う保育所は全国に640箇所程度(保育所は全国に約2万数千箇所)しかないため、地域において子育てを終えた、子育て経験者を保育スタッフとして登録することで「脱施設(自宅預かり保育)」を図り、また「月会費制(利用者の共済型モデル)」とすることにより、経費削減と収入の安定化を図るビジネスモデルを確立。サービス開始当初は東京の江東区と中央区に限られていた事業範囲が、高いニーズを受け現在都内23区にまで対象範囲が拡大。

ITベンチャーの社長からの転身
学生時代からITベンチャーの社長として活躍していた駒崎氏であったが、IPOという言葉を初めとした成功に違和感を感じ、社会起業家に転身。何か社会の役に立ちたいという思いを実現すべく「子育てと仕事そして自己実現のすべてに誰もが挑戦できる しなやかで躍動的な社会」を理念としてフローレンスを設立する。
子供を看病したら首になった・・・病児保育への挑戦
子供が熱をだし看病した結果、会社を首になってしまったという話を聞き、病児保育のあり方に疑問を持つ。様々な調査を行ううちに病児保育の実態が掴めてくる。保育所の数に比較してわずか2%の施設数。そして実際に病児保育の現場に飛び込むことで、その必要性の大きさと財務の不健全さに気づく。ニーズはあるのに大きな赤字のために誰もがやりたがらないという現状だった。
脱施設型モデルの構築
商店街の空き店舗を活用することで財務的な面をカバーした「商店街病児保育室モデル」を当初は追及するも、残念ながら頓挫してしまう。諦めようとした瞬間、NPO法人ETIC.の宮城代表との会話の中で、自身が解決したかったのは、「病児保育問題」であり、「病児保育の施設確保問題」でなかったことに気づく。ここで地域において子育てを終え、子育てに関するノウハウを持った母親を保育スタッフとして登録することで脱施設(自宅預かり保育)型モデルを発想するに至る。
利用者共済型モデルの構築
脱施設型モデルに加え、利用者共済型モデルの構築が事業成功の大きなポイントであった。病児保育の場合は、子供がいつ熱を出すかが読めない上に季節変動が非常に大きいビジネスであるため、キャッシュフローが安定しないという難点があった。そこで、保険と同じように万一の時にそなえて共済型で会費を集め、キャッシュフローの安定化をはかることで事業の安定化をはかることに成功した。
理念に共感する人々と共に
フローレンスの理念に共感する人々の協力も欠かすことができない。フローレンスでは、専門的知識を持った外部のボランティア人材をプロフェッショナル・ボランティア(=略してプロボラ)として活用している。マーケティングのプロ、行政への提案のプロ、PRのプロ、法律の専門家といった様々な外部人材のおかげで事業を円滑に進めることができている。しかし誰もをプロボラにするのではなく、理念を理解し、共感してくれる人を仲間にしており、この点が特徴的といえる。また社内のマネジメントについても、この仕事が一体どのように理念の実現に繋がっているかをとくことで、理念の浸透をはかっている。医師との提携に関しても理念を重視している。一人一人の医師に会いフローレンスの理念に共感してくれる医師と提携を結ぶ。こういった取り組みによって本当に意味のある強固なネットワークを構築することができている。
フローレンスの取組みによって、これまで焦点があまり当てられなかった病児保育の問題に社会が注目し、多くの働く女性達が、自らのキャリアを犠牲にすることなく、より生き生きと働けるようになっている。
団体概要
団体名:特定非営利活動法人 フローレンス 代表者 駒崎 弘樹
住 所:東京都新宿区
HPアドレス http://www.florence.or.jp/

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